2012 1/15 ビニールパオプロジェクト
久し振りの更新になってしまいました.
プレサポ活動は冬期の様々な要因(学生の卒業研究,宿泊先の閉鎖…etc.)によってスローダウン.クリスマスやお正月などの年末年始のイベント系には参加せず,あくまで日常を支援する体制を維持し,冬支度のお手伝い.
12月はM1生の遠藤君・伊原君が主体となって,シェルター冬支度のデザイン検討.彼らの作業スピードの遅さに石原は少しイライラが募ったのですが,ポリカーボネート板やビニールなどの実験を経て,1mm厚のビニールで覆う,ビニールパオプロジェクトが実施されました.
早朝の現地.深夜の雪が残る. まずは雪を払って下地準備. 1mm厚のビニールはハトメとボルトナットで連結. 木軸から浮かせるために木に直立するボルトを立てる. ビニールの接合ディテール. 妻面はワイヤーテンションによって風圧に耐える処置.(これが一番コストがかかっています) 屋根面と妻面の取り合い.ここが一番の難所. 完成した時,既に日が落ちきっていた. 内部に設置したコタツで子ども達と暖をとる.子ども達の幸せそうな笑顔が嬉しい.
(石原健也)
久し振りの更新になってしまいました.
プレサポ活動は冬期の様々な要因(学生の卒業研究,宿泊先の閉鎖…etc.)によってスローダウン.クリスマスやお正月などの年末年始のイベント系には参加せず,あくまで日常を支援する体制を維持し,冬支度のお手伝い.
12月はM1生の遠藤君・伊原君が主体となって,シェルター冬支度のデザイン検討.彼らの作業スピードの遅さに石原は少しイライラが募ったのですが,ポリカーボネート板やビニールなどの実験を経て,1mm厚のビニールで覆う,ビニールパオプロジェクトが実施されました.
(石原健也)
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by ishihara_lab
| 2012-04-23 16:50
| プレイグラウンドサポーターズ
11/13
鈴木さんは漁師である.仮設住宅に住むカイリ,ナナセのおじいちゃんだが,まだ50代の現役ばりばりの人.
「先生のとこっていつもこういう(テラスみたいな)ものつくってんのかい?」と声をかけられた.「いやぁ普段はちゃんと建築の設計をやってますよ!」と答える.「そうかい……俺んとこの浜,作業場がなくてなぁ.」
「その浜を見せてもらえませんか?」……ということで清水浜へ 鈴木さん、浜に来たとたんに精悍な顔になる.所有する船3艘のうちなんとか2艘は修復して,海に出られるようになった.ホタテは収穫まで3年かかるので今年は主にワカメを仕込んでいるとのこと. とても良いスケールの浜だ.清水浜はトミ子さん家の集落でもある.南三陸町には大小19の浜がある.漁業近代化……古い言葉だ……漁港集約化の話も出ていて,小さな浜は今後の整備方針がまだ見えていない.
これまでのように闇雲に突き進むことはできないが,プレサポとしてなんとか役に立ちたい.いろいろと情報収集が必要だ.
「プレサポは浜に出る」……カモ (石原健也)
鈴木さんは漁師である.仮設住宅に住むカイリ,ナナセのおじいちゃんだが,まだ50代の現役ばりばりの人.
「先生のとこっていつもこういう(テラスみたいな)ものつくってんのかい?」と声をかけられた.「いやぁ普段はちゃんと建築の設計をやってますよ!」と答える.「そうかい……俺んとこの浜,作業場がなくてなぁ.」
「その浜を見せてもらえませんか?」……ということで清水浜へ
これまでのように闇雲に突き進むことはできないが,プレサポとしてなんとか役に立ちたい.いろいろと情報収集が必要だ.
「プレサポは浜に出る」……カモ (石原健也)
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by ishihara_lab
| 2011-11-27 00:28
| プレイグラウンドサポーターズ
11/12 桟敷席リユースプロジェクト第2週 この土日で完成を目指す. 気合いを入れるメンバー達
それぞれの家でお茶や果物をいただきながらの作業 こちらが恐縮してしまうほど感謝される. 3世代家族は隣接2戸に住んでいるが,内部ではつながっていない.このテラスが下足に履き替えず隣に行ける手段になる.足腰が弱いお母さんの家族から相談されて,手すりを設置した.これで夜の移動も安心だ. 西條さん家の「みんなのベンチ」は既にたまり場として活躍している. 生活が外につながり,あちこちで挨拶の声が聞こえる. 鈴木さん家のテントも活かす.これはなかなか良いセットになりそうだ.
11/13 子ども達が遊ぶ路地裏が出現した.仮設住宅全体がいきいきしてきたように感じる. ベンチを倒し,余り木を積み上げて屋外ソファーをつくる. 「こりゃ座りやすいねぇ」とさっそくお母さん達の会話がはずむ. 子ども達の新たなたまり場にもなりそうだ.
8月のベンチから始まり,4ヶ月かけてここまできた.シェルターを皮膜で包み込んで冬支度を終えたら,仮設住宅での場づくりはしばらく様子見になるだろう.志津川小全体まで一旦ズームバックして,俯瞰してみることも大切かもしれない.
(個人的には校庭と仮設住宅を区画する無粋なフェンスから手を付けたいのだが……)
ここまでのプレサポ活動全体を建築メディアに発表できることになった.小さなプロジェクトひとつひとつに名前を付けてきたのだが,全体を一言で表す必要がある.
「志津川小アクションリサーチプロジェクト」
アクションリサーチというスタンスでぼくたちは取り組んできたと思うからだ.その場のいろんな情報を感じながら少しずつ手を入れていく.やってきて感じるのだけど,これって庭師のような感覚かもしれない.
東京へ向かう東北道. 菅生PA名物の厚焼き牛タン.頑張ったメンバー達へのご褒美です.(石原健也)
11/13 子ども達が遊ぶ路地裏が出現した.仮設住宅全体がいきいきしてきたように感じる.
8月のベンチから始まり,4ヶ月かけてここまできた.シェルターを皮膜で包み込んで冬支度を終えたら,仮設住宅での場づくりはしばらく様子見になるだろう.志津川小全体まで一旦ズームバックして,俯瞰してみることも大切かもしれない.
(個人的には校庭と仮設住宅を区画する無粋なフェンスから手を付けたいのだが……)
ここまでのプレサポ活動全体を建築メディアに発表できることになった.小さなプロジェクトひとつひとつに名前を付けてきたのだが,全体を一言で表す必要がある.
「志津川小アクションリサーチプロジェクト」
アクションリサーチというスタンスでぼくたちは取り組んできたと思うからだ.その場のいろんな情報を感じながら少しずつ手を入れていく.やってきて感じるのだけど,これって庭師のような感覚かもしれない.
東京へ向かう東北道.
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by ishihara_lab
| 2011-11-26 23:55
| プレイグラウンドサポーターズ
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by ishihara_lab
| 2011-11-09 22:30
| 石原のつぶやき
11/5 桟敷席リユースプロジェクト
2日間で48台の半分を仮設住宅に移動する.
石原とカフェ運営チームが集会所で模型を使った説明会を行う.各戸のニーズを把握するためだ. その頃,作業チームは桟敷席の切断を開始.
大型丸鋸を購入したので素早く2つのパーツに分解できる. 長いボルト部分を大学の工作センターからお借りしたサンダーで切断. 高さを合わせるために木材をひとつ外す. 午後にはテラスとベンチが完成. 子ども達はここも遊び場にする.余ったらこんな遊び場も面白いと思う. モデル設置したテラス.お母さん達が「先生!あたし達ここにいつも集まるのよ.ちょっと狭くないかぃ? ここでお茶会したいなぁ〜」とアピール.
11/6 朝から仮設住宅に運搬. 体重をかけながらレベル出し. 各住戸にお住まいの方とコミュニケーションしながら作業. これまでで最もいろんな人と話し合う機会になった. ひとつの通りに設置完了. 雨の中、外に出て窓の内外で話を交わす親子.なかなか良い風景です. 前の日にアピールされた西條さん家のまわりには,テラスだけでなく2つのベンチを追加設置した.場所が中央通りの中心にあったことと,西條さんがとても快活で盛り上げ役だから,きっと良いたまり場になると考えた. こうした「みんなのベンチ」がいろんな所にあるのも良い.来週の後半作業のなかで,個人用と共用のバランスを探ろう.
ドイツ・フランス合同のドキュメンタリー制作チームの取材を受けた.来年3月の放送に向けて被災地を継続的に廻っているという. ディレクターのミヒャエル・ミューラーさんから鋭い質問を受ける.
「なんでテラスの設置なんていう(地道な)作業をしてるんだ?」「窓際で終わっているそれぞれの生活が外につながるようにしたいと思った.それにこれだけを目的に来たんじゃなくて,半年間、その時々に必要な小さなプロジェクトを積み重ねてきたんだ.テラスはそのプロセスのひとつにすぎない.」
「これからどうしたいんだ?」「う〜ん.まだ良く見えてないが, 様子を見ながらボトムアップでこの場所をより良くしていきたい.」
「お前は建築家なんだろ? 復興計画は考えないのか?」「提案はしている.津波の被災範囲は全て公園にして,橋状の街で高台ネットワークをつくる提案だ.ここはその中心になる.」
「いい提案じゃないか.それは実現するのか?」「いや,ドイツと違って日本の建築家は都市計画に関わる土壌がないんだ.復興計画は土木コンサルタントがやっている.でもそこにはビジョンが見えない.今、多くの建築家がそれぞれにビジョンをアピールしているところだ.」
海外メディアには被災地の復興がどう進んでいるのか見えないのだという.それはそうだろう.ぼくらにも皆目見えないのだから.
(石原健也)
2日間で48台の半分を仮設住宅に移動する.
石原とカフェ運営チームが集会所で模型を使った説明会を行う.各戸のニーズを把握するためだ.
11/6 朝から仮設住宅に運搬.
ドイツ・フランス合同のドキュメンタリー制作チームの取材を受けた.来年3月の放送に向けて被災地を継続的に廻っているという.
「なんでテラスの設置なんていう(地道な)作業をしてるんだ?」「窓際で終わっているそれぞれの生活が外につながるようにしたいと思った.それにこれだけを目的に来たんじゃなくて,半年間、その時々に必要な小さなプロジェクトを積み重ねてきたんだ.テラスはそのプロセスのひとつにすぎない.」
「これからどうしたいんだ?」「う〜ん.まだ良く見えてないが, 様子を見ながらボトムアップでこの場所をより良くしていきたい.」
「お前は建築家なんだろ? 復興計画は考えないのか?」「提案はしている.津波の被災範囲は全て公園にして,橋状の街で高台ネットワークをつくる提案だ.ここはその中心になる.」
「いい提案じゃないか.それは実現するのか?」「いや,ドイツと違って日本の建築家は都市計画に関わる土壌がないんだ.復興計画は土木コンサルタントがやっている.でもそこにはビジョンが見えない.今、多くの建築家がそれぞれにビジョンをアピールしているところだ.」
海外メディアには被災地の復興がどう進んでいるのか見えないのだという.それはそうだろう.ぼくらにも皆目見えないのだから.
(石原健也)
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by ishihara_lab
| 2011-11-08 10:47
| プレイグラウンドサポーターズ